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選択的介護(=混合介護)の次年度の動向について確認しておきましょう。

著者:enjie_me-admin

選択的介護(=混合介護)の次年度の動向について確認しておきましょう。

東京・豊島区における「選択式介護(=混合介護)」の進捗状況

国家戦略特区として「選択式介護(=混合介護)」モデル事業に取り組んでいる東京都豊島区。

平成30年度のモデル事業実施テーマについては既に2018年8月より周知が開始されており、3つのテーマ領域「居宅内のサービス(=訪問介護サービスと生活援助を中心とした自費サービスを柔軟に組み合わせて、日常生活を支援するサービス)」「居宅外のサービス(=訪問介護サービスと、外出支援の自費サービスを組み合わせることで、利用者の意向に合わせた外出を支援するサービス)」「見守り等のサービス(=居室に設置したカメラやセンサーで24時間見守りを行い、必要に応じてヘルパーが電話による連絡や訪問を行うサービス)」各々について現在、トライアルが開始されている状況です(下記参照。2018年9月10日時点で5件)。

一方、2018年9月14日に同区内で開催された「第6回選択的介護モデル事業に関する有識者会議」の中では既に次年度の実施テーマ案の絞り込みが行われており、中には興味深い新たなテーマも選択肢として挙がってきている状況です。

多くの事業者が高い関心を持たれているであろう「選択式介護」、今回のニュースレターでは2019年度に向けた最新情報のポイントを皆様にお伝えさせていただきます。

「選択式介護(=混合介護)」次年度の有望テーマ案とは

では、早速内容を見てまいりましょう。同会議におけるここまでの議論(全6回)を踏まえ、先ずは下記の通り、次年度に向けて7つのテーマにまで絞り込みが実施されました。

【1】訪問介護における同時一体的なサービス提供

訪問介護における同時一体的な保険外サービス提供について合理的な区分のあり方等を検討、整理し、提供可能性を検討する。

【2】ICTデバイスやロボット活用による柔軟なサービス提供

30年度モデルとして実施しているサービスに加えて、ICTデバイスやロボットを活用することで、より個別化されたサービス提供、効果的なケアの実現に資するサービスについて検討する(ロボットを組み合せた最適なプログラム提供、訪問介護における適時での短時間頻回訪問、ケアマネジメントにおけるモニタリングの充実等を想定)。必要に応じて、運営基準の緩和について検討する。

【3】デイサービスにおける多様なサービス提供

デイサービスにおける利用者の個別ニーズに対応したさまざまな保険外サービスを組み合わせての提供について検討する。現行の規制・ルールでは難しいと想定されるデイサービスの場での服薬指導や個別の栄養指導・商品提案等を含む。

【4】デイサービスの送迎における途中下車・立ち寄り、車両の有効活用

デイサービスの送迎に関して、途中下車・乗車、立ち寄り等を可能とすることを検討する。加えて、保有されている福祉車両を有効活用したサービスについても検討する(日中の時間帯において別サービスでの活用等を想定)

【5】通所介護における利用者の混在

要介護認定が外れた方や認定外の方等も同じプログラムに自費で参加可能とすることを検討する。

【6】指名制、価格弾力化

訪問介護における指名や指名料徴収、繁忙期の割増料金の設定等を検討する。

【7】上乗せ特定事業所の指定

利用者にとって付加価値の高い取組を実施している事業所について、特定事業所加算を超えた上乗せを設定することを検討する(複数事業者の協働、ホームヘルプでのリハ職活用等を想定)。

 

上記7つの視点に対して更に3つの評価・検討軸(=利用者側に明確なメリットがあり一定の需要が見込まれるか?・新たな付加価値を創出できるか?・ステークホルダーの協力が得られるか?)に基づいて議論が深められ、結果、「(取り組みに当たっての)有望テーマ」として、現時点では以下の3つが想定されています。

 

【1】デイサービスの送迎における途中下車・立ち寄り、車両の有効活用

  • デイサービスの送迎の途中における下車や立ち寄りを有償(全額自費)で提供。
  • 事業者の保有する資源(福祉車両)が空いている時間帯に、地域の交通事業者等向けに有償で貸与。

【2】デイサービスにおける多様なサービスの提供

  • デイサービスにおいて、利用者を対象に、個別的なニーズに応じた多様なサービスを組み合わせて提供。
  • ニーズはあるが現行の規制・ルールの下では実施が難しいサービス(例:薬の受け渡しや服薬指導、個別的継続的な栄養指導など)の提供を想定。

【3】ICTデバイスやロボット活用による柔軟なサービス提供※30年度モデルよりも踏み込んだ内容

  • 30年度モデルの想定よりもさらに多様で柔軟なサービス提供を実現。
  • 例えば、デイサービスにおけるICTデバイスやロボットを活用した個別的なプログラムの提供、訪問介護における利用者ニーズに合わせた適時・適切な短時間頻回訪問介護の提供、ケアマネジメントにおけるモニタリングの充実などを想定。

早めに思考と心の準備を

以上、2018年9月14日の同会議資料より情報を抜粋してお伝えさせていただきました。

未だ全ての情報に“案”という文字が付いていることを含め、確定情報でないことには注意が必要ですが、ここまでの議論の成熟度合を勘案するに、主に上記3つの内容が次年度以降のモデル事業として設定・実施され、またそれらの検証結果が次回の法改正に一定の影響を及ぼす可能性は高い、とみておいて差し支えないのではないでしょうか。

介護経営者・幹部の皆様におかれましては、「もし上記内容が正式に法律で認められた場合、自社ではどのようなサービス展開が考えられるか?」について事前に頭を働かせておかれることを是非、おススメする次第です。我々も今後、更に有益な情報が入り次第、迅速に皆様へお伝えしてまいります。

※本情報の参照元である「第6回選択的介護モデル事業に関する有識者会議」の詳細情報はこちらから

https://www.city.toshima.lg.jp/428/kuse/shingi/kaigichiran/1706071001.html

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