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介護福祉専門社労士直伝! これだけは絶対やってほしい介護の人材不足6つの解決策

著者:enjie_me-admin

介護福祉専門社労士直伝! これだけは絶対やってほしい介護の人材不足6つの解決策

公開日 2024/07/19

みなさん、こんにちは!

社会保険労務士法人エンジーでは、介護施設や障害福祉サービスを運営している事業者様に向けて、様々な情報を発信しています。

介護業界の人材不足の原因と現状

少子高齢化の影響で介護施設の需要が高まる一方、働く介護士や介護スタッフの人手不足が深刻化しています。

 

そもそもなぜ、介護福祉業界が
人材不足に陥ってしまっているのか?
その原因から見ていきましょう。

介護業界を希望する人が減っている

介護に従事する介護スタッフは、ご利用者やそのご家族と直接関わることが多い仕事ですので、ご利用者やご家族の笑顔を見ることができたり、直接感謝の言葉をかけていただけることも多い業種。日々の介護を通じて、ご利用者の前向きな変化を身近で感じることは、介護の仕事の大きなやりがいとなります。

しかし、残念ながら、介護施設は(とても昭和的な表現ですが)、きつい・汚い・危険、といわゆる3Kな現場と言われてしまうことが多いのが実状です。昨今のSNSの普及により、介護業界の実態やネガティブな情報が広まりやすく人の目に止まりやすくなり、介護業界に対する興味や関心が薄れ、希望者が減少する傾向が強まることに繋がっています。

 

さらに賃金水準が一般的に低いことも
更なる人材不足を招いてしまっている
大きな要因の一つと考えられます。

離職や転職を選ぶ介護スタッフが多い

現在の労働市場は売り手市場、つまり「引く手あまた」状態のため、介護スタッフは他施設への転職が比較的簡単です。このため、転職や退職するハードルが低くなってしまっています。また、職場内の人間関係の問題や、仕事と子育ての両立の難しさも離職を促進している要因として挙げられます。

また会社の経営方針や理念が自身の価値観と合わない場合や、夜勤や長時間労働が常態化している環境からの過労やストレスも「離職」「転職」のきっかけになります。

この負の連鎖が続くことで、利用者だけでなく介護スタッフへのフォローやケアも不十分になります。施設運営側も「どうにかしなければ…」「働いてくれる介護スタッフのために…」とどれだけ思っていても、結局リソースが足りなければ改善もできません。

結果として「離職」「転職」が増え、さらに「介護スタッフとして働きたい希望者」も減ってしまうという上記の問題に繋がり、介護業界全体が悪循環に陥ってしまうのです。

高齢化問題と介護業界の需要の高まり

多くの方がご存知の通り、2000年以降日本は高齢者が着々と増加しており、生産年齢人口(生産活動を中心となって支える15〜64歳の人々)が減少しています。2025年には国民の約30%が65歳以上に達すると予想されています。

少し前までは、地方の高齢化が問題になっていましたが、最近では絶対数の多い都市部での高齢化が進んでおり、介護を必要とする高齢者が増えています。単身または高齢者のみの世帯が増えていることも、需要の増加に繋がっているのです。

 

介護サービスを必要とする人が増え続け
支えていく世代は減っていますので、
人手不足が止まらない状態です。

人材不足の解決策6選

このように、さまざまな原因によって引き起こされている、介護業界の人材不足を解決する方法をご紹介します。

1.勤怠やシフトなど、労務管理のDX化

介護業界では、タイムカードや給与明細を紙で管理していたり、手作業で行われている施設も少なくありません。特に早出や遅出、夜勤といった不規則な勤務が一般的で、勤務時間や勤務日数が変動しやすく、スタッフごとの勤務管理を一様に行うことが難しく、時間が奪われてしまう状態になっています。

スマートフォンやタブレットを使って業務を行うことになりますので、業務や事務処理が効率化されると、煩雑で管理も大変な紙での管理からの脱却ができます。またリアルタイムでの情報共有が可能になりますので、介護スタッフの負担軽減が期待できます。

 

過重労働を避けることもでき、
スタッフさんの不満感も
軽減されるかと思います。

2.働きやすい環境を叶える、介護施設のDX化

「介護施設のDX化」という文字を見てもピンとこないかもしれませんが、例えば

 ・人の巡回の代わりに24時間モニターセンターを導入
 ・連絡用の端末をスマートフォンからインカムに変更する
 ・利用者の情報をまとめる、分析する
 ・利用者の状態が遠隔でわかるベッドセンサー等を導入

といった事例が多くあります。

普段行っている業務をデジタル化・IT化をして業務改善に繋げていくことで、慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、結果的に負荷を減らし、利用者へのサービス品質の向上にも繋がります。

科学的介護情報システム(LIFE)にデータを提供すると介護報酬として「科学的介護推進体制加算」がもらえるようになりましたので、介護ソフトの導入がまだの場合はそちらの導入を検討してもいいかもしれません。

3.介護業界のイメージ改善のための情報発信・広報

介護業界が抱えるよくない印象を払拭するために、介護業界の魅力を広めていくことも重要です。InstagramなどのSNSを通じて、介護スタッフや利用者が感じる小さな幸せや成功体験を発信していければ、時間はかかるかもしれませんが、イメージ改善に繋がります。

その場合、やはり現場からの生の声が一番人々の心に響くと思いますので、できれば現場をよく知る人材が担当することが理想です。

ただし人材不足が問題となっている現状では自分たちでの情報発信が難しい現場も多くあると思いますので、必要に応じてプロの広報業者に依頼することも検討してみるのも手です。

4.外国人人材を介護スタッフとして積極的に採用

介護業界では慢性的な人手不足の状態である状態がなかなか改善されず、「応募者が集まらない」「長期就業につながらない」という悩みが絶えません。この問題に対処するため、厚生労働省は外国人介護職員の受け入れを積極的に推進しています。

伴なって、外国人雇用に挑戦しようという事業所や施設も多くなってきました。言葉の壁や文化の違いなど考えるべき課題はありますが、外国人労働者を介護職で雇用するための制度や注意点を理解し、上手く活用しましょう。

 

人手不足の進む介護業界で
外国人人材は貴重な働き手。
協力しあっていきましょう!

5.介護関係の資格取得促進、資格取得のための配慮・支援

より多くのスタッフが「長く働きたい」と思える職場を作るという意味でも、資格取得促進、資格取得のための配慮・支援は重要です。例えば教育プログラムやオンラインコースの提供、試験費用のサポートを行うことで、介護スタッフが自信を持って仕事に取り組むことができ、介護の質をさらに高めることができます。

資格取得に対するモチベーションが高まり、資格取得率の向上に繋がるだけでなく、明確なキャリアパスを築くことにも繋がります。小さな制度からでもいいので、導入してみてはいかがでしょうか。

6.適切な評価制度やコミュニケーションの活性化

例えば、労務管理・施設のDX化は現場の負担軽減の第一歩ですが、介護スタッフへの負荷はどの程度なのか、その負荷には個人差があるのか、改善できる部分はどこなのか、まず現場を知って問題点を明確にするためにも、スタッフとのコミュニケーションや観察からはじめましょう。

多くの現場では「利用者が1番大事」という考えで日々運営していますが、一方で「利用者と介護スタッフ、どちらも大事。」といった考えを掲げて環境改善を進める現場もあります。

公平で透明な評価制度を設けることは、スタッフのモチベーション維持にも繋がります。目標に基づく適切な評価を行い、成果を可視化し、報酬として還元できるよう努め、介護スタッフに「長く働きたい職場」と思ってもらえる環境を整えることが大切です。

 

介護スタッフの満足度向上は
良い口コミが広がり、安定した
人材確保にも繋がるはずです。

人材確保対策の成功事例

A施設

キャリアビジョンを作成し、定期的に面談をすることで、仕事への懸念事項を早めに把握し、やりがいにつなげることになり、離職率が大幅に低下しました。

B施設

タブレットを全員に配布することで記録作成時間を短縮、ベッドに離床センサーを設置することで見守り労力と時間を短縮など、デジタル機器を活用することで、労働生産性が向上しました。

C施設

施設長による定期的な社内研修を実施することで、介護に対する知識を体系的に得ることとなり、仕事に対するやりがいや責任感につながり、離職率が大幅に低下しました。

とにかく環境づくり改善が必須

小さな介護施設も大きな介護施設も、何よりも大事なのは「人材」です。
DX化で働く介護スタッフの過度な負荷軽減、外国人人材の採用、資格取得促進などを整備することで、人材確保や人材定着率の向上にもつながります。

さらに、経営者や管理者にとってもDX化により業務の効率化が進むことで、管理業務の負担が軽減され、経営者や管理者はより戦略的な部分に時間を割くことができるようになります。

 

さらに業務の透明性が向上し、
データに基づいた経営判断が可能に。
経営の質向上が期待できます。

 

会社成長塾は介護、障害福祉サービス経営者のための学び場です。
「福祉事業ごとの収益構造を知る」「自立型職員のリーダーシップ」「採用の考え方を学ぶ」など、介護・障害福祉業界で生きる経営者の悩みや視点に深くスポットを当てたカリキュラムですので、よりリアルで具体的な悩みや課題に向き合うことが出来ます。

会社成長塾は体験セミナーもございますので、お気軽にご参加ください。

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